一定ではないβ線のエネルギー

原子核中性子)のベータ崩壊によって出てくるβ線のエネルギーは様々。

 

中性子ベータ崩壊すると、①陽子

             ②電子

             ③反電子ニュートリノ

ができます。

 

しかし観測される粒子は、荷電粒子である陽子と電子のみであります。

観測通り陽子と電子のみしか生成されないとするならば、生成された電子のもつエネルギーは一定(反応前後の全質量差で決まる単一の運動エネルギー:Q値)となるはずですが、実際にはゼロからQ値まで連続して分布するのが観測されます。

 

ここでエネルギーの保存則を考えると陽子電子以外に何らかの粒子が発生していると予測され、それがのちに反電子ニュートリノであることが分かったのであります。

 

実は正ミュオンの崩壊過程もこれと同じような反応を示します。